介護職の賃上げ、処遇改善加算の一本化を要請 介事連 多職種への配分や事務負担軽減も

イメージ画像

岸田政権が打ち出した介護職の賃上げの具体像について、全国介護事業者連盟が与党に提出した要望書の内容が21日に分かった。【Joint編集部】

月額で9000円ほど引き上げる来年2月からの賃上げの原資を、速やかに介護報酬の「特定処遇改善加算」に統合するよう求めている。介護職員だけにとどまらず、事業所内の多職種にも配分できる仕組みになっていることを理由にあげた。

あわせて、ゆくゆくは「処遇改善加算」もまとめて一本化すべきと提言。こうした一本化のプロセスで事務負担の大幅減を図りつつ、介護現場の裁量に任せたより柔軟な制度を作っていくよう呼びかけている。

政府は今回の月額9000円ほどの賃上げを、新たな交付金の支給によって具体化する方針だ。ただし、これは一時的な措置で終了する可能性が高い。厚生労働省などは現在、賃上げの恒久化に向けて来年10月から介護報酬体系に原資を織り込む案を検討している。

介事連の要望書はこうした議論の動向を踏まえたもの。多職種への配分や事務負担の軽減などの観点から、まずは交付金の原資と特定処遇改善加算を統合するよう注文した。また、次のように働きかけている。

「処遇改善加算と特定処遇改善加算の事務量はいまだ膨大。更なる負担軽減に向けて、書式の一本化のみならず制度自体の統合の実現を検討して欲しい」

介事連はこのほか、事業所内の配分の自由度を更に高めて使い勝手の良い仕組みにすべきと主張。経営者が自分の懐に原資を入れられないルールを設けること、居宅介護支援のケアマネジャーを賃上げの対象に含めることなども要請した。

介事連の斉藤正行理事長は取材に対し、「来年度の報酬改定も大事だが、本当の勝負は2024年度の報酬改定ではないか。ここで大幅な引き下げなどが行われることのないよう警戒しつつ、政府・与党に積極的に働きかけていきたい」と話している。