認知症新薬の承認は継続審議、有効性の判断が困難 薬食審・部会

厚生労働省

薬事・食品衛生審議会 医薬品第一部会(12/22)《厚生労働省》

薬事・食品衛生審議会の医薬品第一部会は22日、アルツハイマー病の新たな治療薬アデュヘルム点滴静注170mg、同300mg(一般名アデュカヌマブ)の製造販売承認を了承せず、継続審議とすることを決めた。現時点のデータからは、同薬の有効性を明確に判断することが困難なため。開発元の米バイオジェンから追加のデータが示されれば、有効性・安全性を再検討した上で、その結果に基づいて再度審議する。

部会では、▽申請の根拠とされた2つの国際共同第III相試験の結果に一貫性が無い▽探索的な評価項目である脳内アミロイドβプラーク低下の臨床的意義が確立していない▽本剤の投与によって、脳の浮腫や出血などがみられる-ことを踏まえ、承認の可否を議論した。

その結果、現時点で得られたデータからは、同薬の有効性を明確に判断するのが難しかったため、今後実施される臨床試験の成績などに基づいて有効性・安全性を再検討。また、その結果に応じて、改めて議論する。

その時期の見通しについて、厚生労働省の担当者は部会後「仮に追加の臨床試験を実施することになると、一定程度の年数はかかるだろう」と述べた。

同薬については、バイオジェンと共同で開発するエーザイが2020年12月に承認を申請した。承認されれば、アルツハイマー病の進行に本源的な変化をもたらす可能性がある初めての治療薬として注目が集まっていた。

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