介護施設の人員配置3対1→4対1に業界から苦言 介護福祉士会「時期尚早」

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《 日本介護福祉士会・及川ゆりこ会長 》

介護施設の人員配置基準を思い切って見直すよう求める声が政府内であがっていることについて、日本介護福祉士会の及川ゆりこ会長は24日に公式サイトで声明を発表した。【Joint編集部】

現行の3対1を4対1へ緩和する案を取り上げ、「ICTなどの活用が十分に広まっているとは言えない中で、この議論は時期尚早ではないか」と苦言。「結論ありきの議論ではなく、介護サービスを利用する方々の立場に立ち、慎重に、丁寧に議論を積み重ねて頂きたい」と訴えた。

規制改革推進会議に関する報道について

介護施設の人員配置基準をめぐっては、政府の「規制改革推進会議」が今月20日の会合で見直しを提起した経緯がある

大手の介護事業者が4対1への緩和も提案。ICTやセンサー、インカム、ロボットの導入、周辺業務のアウトソーシング、これらに伴う業務オペレーションの最適化・効率化などを進めていけば、ゆくゆくは可能になるとの考えも示された。新たなテクノロジーが進化を続けていること、人手不足が深刻度を増していることなどが背景にある。

人員配置基準は制度の根幹。政府内にも様々な意見があり、こうした構想に一定の理解を示す立場もその中の1つだ。厚生労働省はより懐疑的な意見も踏まえ、今後の制度改正に向けて熟議を尽くす姿勢をとっている。

「介護人材の確保や社会保障費の抑制など大きな課題があることは十分に承知している」

日本介護福祉士会の及川会長は声明にそう書いた 。そのうえで、「人員配置基準を緩和した体制でも介護サービスの提供に支障が生じないのか、慎重に見極める必要がある」と指摘。「平常時だけでなく緊急時も対応できるのか、介護職員への負荷が過剰なものにならないか、そして何より、介護サービスを利用される皆様のQOLを担保できるのかなど、慎重に検証を行う必要がある」と呼びかけた。