SOMPOケア遠藤社長「介護職の給与を看護師水準に。職業として社会的存在感を持つために必要」

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《 講演するSOMPOケア・遠藤健代表取締役社長 》

13日に開催された日本介護経営学会のシンポジウムで、業界最大手のSOMPOケア株式会社の遠藤健代表取締役社長 COOが特別講演を行った。【Joint編集部】

この中で遠藤氏は、新年度から年間で約24億円を投資して介護職の大幅な処遇改善を図る計画を披露。例えば、高い技術・知識を持って現場を牽引する介護職などの年収を、約50万円引き上げる方針を改めて示した。

そのうえで、「人への投資は大切なこと。介護職リーダーの給与を看護師の水準へ持っていく」と明言。「介護職が職業として社会的存在感を持つために必要なこと」と強調した。

続けて、「今年は新卒が440名入社する。このうちおよそ8割は4大卒」と説明。「介護・福祉の仕事に希望や将来の展望を持って入社してくる若い人がまだまだいることを、私は心強く思っている。そういう人達を大切に育てていくことが大事だ」と述べた。

遠藤氏は併せて、デジタルテクノロジーを積極的に活用して介護現場の生産性を向上させることの重要性も指摘。「生産性の向上と言うと誤解されることもあるが、要するに、人にしかできない介護の仕事に職員が集中できる環境を作るということ。当然ながらサービスの質を落としてはいけない。そういう理解をして頂きたい」と呼びかけた。

また、これから介護人材の不足や社会保障費の膨張が一段と深刻化していくことについて、「この社会課題を解決するためには、早急に具体的な対応を開始する必要がある。ゆっくり取り組んでいては間に合わないという危機感を持っている」と警鐘を鳴らした。そのうえで、業務の効率化とセットで介護付きホームなどの人員配置基準の緩和を提案していることにも触れつつ、以下のように語った。

「介護の質を更に引き上げ、介護職が働きがいをもっと持てる環境を作り、そして事業者は生産性を高めて、そこで出てきた利益を処遇改善に回す。このサイクルを作ることに、今から業界をあげて取り組むべきだ。介護職の処遇改善と新しい介護モデルの確立。これを進めることが持続可能な介護保険制度の実現に貢献する、と固く信じている」