薬剤師、病院の4分の3で未充足 日病調査

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2022年7月6日 日本病院会理事会資料(病院薬剤師確保に関するアンケート調査)(7/6)《日本病院会》

日本病院会は、約700の病院の4分の3で薬剤師が充足していないなどとする調査結果をまとめた。病床の規模が大きいほど、おおむねその割合が高くなる傾向があった。また、薬剤師の確保で困っていることとして、8割近くの病院が「調剤薬局のほうが給与が良い」と答えたほか、薬剤師の業務に対する給与が見合っていないとする病院も一定数あった。

調査は、6月1日から23日にかけて実施され、706病院が回答した。それによると、74.9%の病院が薬剤師は「充足していない」と答えた。一方で「充足している」は24.9%で、無回答は0.1%だった。

未充足の病院を病床規模ごとに見ると、500床以上(91.8%)が最も割合が大きかった。次に大きいのは「300-399床」(89.8%)で、以下は「400-499床」(87.2%)、「200-299床」(76.0%)、「100-199床」(58.0%)、「20-99床」(41.3%)と続いた。

薬剤師を確保するために取り組んでいることを尋ねたところ(複数回答)、最も多かったのが「学会・研修会・講習会へ参加するための支援(金銭による)」(68.6%)だった。また、「院内チームへの参加や、薬剤部外への配置・関与」(57.4%)も多かった。

一方、確保に当たって困っていることも聞いたところ(複数回答)、77.3%が「調剤薬局のほうが給与が良い」と回答。また、「当該地域に薬剤師がいない」(33.3%)や、「業務に対する給与が見合わない」(30.3%)などを挙げる病院も多かった。