厚労省、介護事業所の"財務状況の見える化"を検討 財務諸表の公表を義務付ける案も=介護保険部会

《 社保審・介護保険部会 25日 》

厚生労働省はこれから年末にかけて、介護施設・事業所の"財務状況の見える化"を図る具体策を検討していく。【Joint編集部】

25日に開催した社会保障審議会・介護保険部会で、次の2024年度の制度改正をめぐる論点の1つとして扱う意向を明らかにした。年内にも具体策の骨格を固める見通し。部会では委員から、介護サービス情報公表システムを通じた財務諸表の公表を事業者に義務付けるべき、と提案する声があがった。

厚労省は事業者の意見も聞きつつ、具体策の立案を丁寧に進めていく考え。取材に応じた老健局の関係者は、「今はまだ何も決めていない段階。これから部会で議論を深めていきたい」と話した。

現行の制度では、社会福祉法人や障害福祉サービスの事業所などに財務状況の公表を求める規定がある。一方、介護施設・事業所についてはこうした規定が設けられていない。

「国民の保険料や税金が効率的に使用され、一部の職種や事業者だけでなく、現場で働く人々に広く行き渡るようになっているかどうか、費用の使途の見える化を通じた透明性の向上が必要」

昨年末に政府の「公的価格評価検討委員会」がまとめた報告書の一文だ。今年6月に閣議決定された骨太の方針にも、「経営実態の透明化の観点から、介護事業者の経営状況に関する全国的な電子開示システムを整備するとともに、(介護職員らの)処遇改善を進めるに際して費用の見える化などの促進策を講じる」と明記されていた。