管理栄養士国試出題基準、多職種連携を前提の難易度に 厚労省

イメージ画像

令和4年度管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会 報告書(2/6)《厚生労働省》

厚生労働省は6日、管理栄養士国家試験出題基準(ガイドライン)改定検討会の報告書案を公表した。栄養管理に関する知識や技能を問う問題については、多職種連携を前提に「栄養専門職としての専門性を的確に問える難易度」にする方向性を示している。

報告書では、改定の基本的な考え方について、近年、個人や地域の栄養課題が多様化・複雑化していることに触れ「多職種連携による対応が多領域で進む中、効果的・効率的なアプローチとして、多職種連携の重要性はますます高まると推測される」と解説。「他の職種にも分かる形で論理的に提案できるか」といったことが一層問われてくるとの考えを示している。

保健医療関係職種に共通して必要となる基礎的な知識などについては「適切な難易度の問題を出題することが望ましい」と記載。また、保健医療分野の国際化の進展などに鑑み「保健医療関係職種による多職種連携において広く用いられている基礎的な英語用語」などの理解を確認するための問題を導入するよう促している。

今後の出題基準の見直しにも言及しており、超高齢社会のさらなる進展や疾病構造の変化、栄養関連の学術の進歩、保健・医療・福祉・教育などに関連した法・制度の改正に速やかに対応するため「引き続き、おおむね4年に一度改定を行い、内容の充実を図ることが望ましい」としている。改定した出題基準については、2024年2月に実施予定の第38回国家試験から適用するよう促している。