介護の外国人受け入れルール緩和へ 厚労省 就労直後から人員配置基準に算入 開設後3年の規制も見直し

《 社保審・介護給付費分科会|2023年11月撮影 》

厚生労働省は来年度の介護報酬改定で、介護施設・事業所が外国人を受け入れる際のルールの緩和に踏み切る。【Joint編集部】

EPA(経済連携協定)や技能実習制度の枠組みで来日している外国人について、働き始めた直後から人員配置基準を構成する職員としてカウントできるようにする。サービスの質や外国人にかかる負担などを勘案し、事業者に対して複数の要件を課す。

先月末に開催した審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で提案。大筋で了承を得た。

EPAや技能実習の外国人は現行、介護施設・事業所での就労開始から6ヵ月が経過しないと人員配置基準に算入できない。ただ、特定技能にはこうした規制が設けられていないほか、多くの外国人が現場に貢献できている実態があることなどから、関係者が再考を求めていた経緯がある。

審議会に示された要件案の概要は以下の通り。厚労省は適切な指導・サポート体制や安全性の確保にウエイトを置いた。規定の細部は介護報酬改定の前に通知などで明らかにする。

EPAや技能実習の外国人を就労開始直後から人員配置基準に算入する要件案の概要

◯ 外国人の日本語能力、指導の実施状況、施設長や主任、指導職員らの意見などを踏まえ、人員配置基準への算入について法人として意思決定を行う

◯ 一定の経験を持つ職員とチームでケアにあたる体制をとる

◯ 安全対策担当者の配置、指針の整備、研修の実施など、組織的に安全対策をとる体制を整備する

厚労省はこのほか、技能実習制度にのみ設けている受け入れ施設・事業所の制限も緩和する。

現行では、開設から3年以上経っていない施設・事業所には受け入れを認めていない。この縛りを改める。法人の設立から3年以上が経過していたり、十分なサポート体制を整備していたりすれば、オープン直後の施設・事業所にも受け入れを認める。

5日の有識者会議で大枠の方向性を提案した。今後、緩和の実施時期も含めて細部を詰める検討を更に深めていく構えだ。