
2026年がスタートし、早くも2か月が経過しました。この1月・2月は、「2025年問題」を超えた先の「次なる改革(2027年度改正)」へ向けた動きが活発化した期間でした。
審議会では「地域最適」や「負担増」といった厳しいキーワードが飛び交う一方、現場では訪問介護を中心に倒産が過去最多を更新するなど、制度と経営の狭間で揺れる現状が浮き彫りになっています。また、東京都や大阪府のギフトカード配布など、自治体による独自支援の動きも注目を集めました。
今回は、2026年1月~2月に『ケアマネドットコム』で掲載されたニュースの中から、特に押さえておきたい4つの重要テーマをピックアップして振り返ります。
- 1. 2027年度改正へ始動。「全国一律」から「地域最適」への転換点
- 2. 止まらぬ倒産と、自治体・政府の「賃上げ」支援
- 3. 更新制廃止へ。ケアマネの「働き方」と「DXの現実」
- 4. LIFE加算の再編と生産性向上
- おわりに:年度末、そして新年度へ
1. 2027年度改正へ始動。「全国一律」から「地域最適」への転換点
2026年の幕開けとともに、国の審議会では2027年度の制度改正に向けた議論が本格化しました。「将来世代へのツケ」をどう解消するかという重いテーマのもと、介護保険制度の構造そのものを見直す動きが出ています。
特に注目すべきは、「全国一律」のサービス提供から、地域の実情に合わせた「地域最適」へのシフトが示唆されたこと。また、ケアマネジャーの処遇改善要件や、居宅介護支援の基本報酬引き下げリスクなど、専門職としての在り方を問う議論も始まっています。
2. 止まらぬ倒産と、自治体・政府の「賃上げ」支援
経営面では、ショッキングな数字が発表されました。介護事業者の倒産・休廃業が過去最多を更新し、特に訪問介護や小規模事業者の苦境が鮮明になっています。物価高や人材不足による「消耗戦」が続いている現状です。
その一方で、人材確保のための「賃上げ」支援も相次ぎました。国の補正予算による処遇改善に加え、大阪府や東京都など自治体独自の給付金・手当のニュースは大きな反響を呼びました。
3. 更新制廃止へ。ケアマネの「働き方」と「DXの現実」
ケアマネジャー個人に関わる大きなニュースといえば、「資格更新制の廃止」に向けた動きでしょう。長年の負担が軽減される一方、新たな生涯学習体系への移行など、自律的なスキルアップが求められるようになります。
また、業務効率化の鍵となるDXについては、「8割がまだFAX利用」という実態調査がある一方で、「ケアプランデータ連携システム(ケアプー)」の導入率は徐々に上がってきています。アナログとデジタルの過渡期にある現場の実態が明らかになりました。
- 更新制廃止と賃上げなぜ実現? ケアマネ協会・柴口会長が語る潮目の変化と“本当の勝負”
- ケアマネ協会、来年度の「生涯学習体系研修」の受付開始 新カリキュラムで受講負担を軽減
- ケアマネの8割が今もFAXを使用 事業所間の情報連携に課題 「リアルタイムに伝わらない」
- ケアプー導入率、ケアマネ事業所は25% 組合調査 6割以上が「便利だと思う」
4. LIFE加算の再編と生産性向上
科学的介護情報システム(LIFE)についても、次期改定を見据えた「加算の2階層化」や、入力項目の見直し議論が進んでいます。現場の負担感に配慮しつつ、いかにデータを活用していくか。生産性向上加算の取得状況と併せて、今後の業務フローに直結する話題です。
- LIFE関連加算を「2階層」に再編 厚労省検討会 介護報酬改定へ見直し提言
- LIFE対象拡大は「慎重に」 厚労省検討会が提言 訪問介護などへの導入は「時期尚早」
- 生産性向上加算、介護施設の取得率は3割強 上位区分は数%どまり 見守り機器の全床導入などがハードル
おわりに:年度末、そして新年度へ
1月・2月は、制度の大きな変わり目を予感させるニュースが多く並びました。倒産増加という厳しい現実の中で、少しでも現場の負担を減らし、処遇を改善しようとする動き(ギフトカードや更新制廃止)が並走しています。
3月の年度末を控え、多忙な時期かと思いますが、これらの情報をぜひ日々の業務や今後の事業所運営にお役立てください。
実務の中での「気づき」や実際の支援事例をもとに、日々の業務や利用者支援のヒントとなる情報をお届けします。現場の皆様の力になれるよう、心を込めて発信しています。