介護職の賃上げ、介護報酬とは別財源で 全老健が意見書 「公的価格の手当てには限界がある」

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岸田政権が重点施策に掲げる公的価格の抜本的な見直しによる介護職員の賃上げをめぐり、老健施設の経営者らで組織する全国老人保健施設協会が公式サイトに意見書を掲載した。【Joint編集部】

政府が賃上げに意欲をみせていることを歓迎しつつ、「現場職員の処遇改善を介護報酬という公的価格のなかで手当てすることには限界がある」と指摘。「現在の処遇改善加算、特定処遇改善加算についても、本来は介護報酬とは別財源で確保すべきもの」と主張した。

公定価格・処遇改善に係る意見書

政府は来年2月からの月9000円ほどの賃上げを、全額公費の交付金によって具体化する方針。ただ、これは一時的な措置となる公算が大きい。現在、来年10月から交付金を介護報酬の中に織り込む案が検討されている。

全老健の意見書は、全額公費の交付金などを来年10月以降も存続させるよう促すもの。賃上げのために介護報酬を増やせば、その分だけ高齢者の自己負担や40歳以上の保険料も上がってしまうことなどを考慮した。

全老健はこれらを「大前提」としつつ、仮に交付金を介護報酬に織り込む判断をした際の具体策にも言及。現場の事務負担が更に重くなるのを避けるため、既存の特定処遇改善加算に財源を上乗せすることなどを要請した。