社会保障審議会 医療部会(第89回 8/17)《厚生労働省》
厚生労働省は、17日に開催された社会保障審議会・医療部会で、オンライン診療に関する論点を示した。オンライン診療を受診できる場所について、通所介護事業所や公民館などの身近な場所を例示した。
オンライン診療を巡っては、規制改革実施計画(6月7日閣議決定)で、公民館などの身近な場所での受診を可能とする必要があるとの指摘を取り上げ、「デジタルデバイスに明るくない高齢者等の医療の確保の観点から、オンライン診療を受診することが可能な場所や条件について、課題を整理・検討し、結論を得る」としていた。
厚労省は、オンライン診療について、医師と患者間の「D to Pの形式」や、看護師が同席する「D to P with Nの形式」などを想定しており、監督方法を含めた考え方も論点として提示した。また、自動車を活用してオンライン診療を行う場合についても、「どのような効果・課題があり、どのように普及を図っていくべきか」と議論を促した。
委員からは、高齢者によっては自宅でアクセスできない人がいるため、オンライン環境の整った公共の場や、通所先で受診可能な選択肢が広がる重要性に言及する意見があったほか、表情などが確認できればオンライン診療も可能との指摘もあった。また、離島や中山間地域などの医療機関が少ない地域では、オンライン診療では対応できない急病への対応が難しいため、救急搬送体制も検討することを求める意見が出た。
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