24年度介護報酬改定の審議報告案を厚労省が提示 社保審分科会

社会保障審議会 介護給付費分科会(第235回 12/11)《厚生労働省》

厚生労働省は11日、2024年度の介護報酬改定に関する審議の報告案を社会保障審議会・介護給付費分科会に示した。人口構造や社会・経済状況の変化を踏まえ、「良質なサービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり」などを基本的な視点として報酬改定を実施する。18日に開催予定の次の会合での取りまとめを目指す。

24年度改定の基本的な視点は、▽地域包括ケアシステムの深化・推進▽自立支援・重度化防止に向けた対応▽良質なサービスの効率的な提供に向けた働きやすい職場づくり▽制度の安定性・持続可能性の確保-の4つ。

このうち、働きやすい職場づくりについては、介護人材が不足する中でさらなる介護サービスの質の向上を図るため職員の処遇改善やサービスの生産性向上による職場環境の改善に向けた先進的な取り組みなどを進める。

具体的には、処遇改善に関する現行の3つの加算について設定されている要件や加算率を組み合わせる形で「介護職員等処遇改善加算」に一本化し、4段階の加算区分を選択できるようにする。介護職員の処遇改善のための措置をできるだけ多くの事業所が活用できるようにするためで、一本化の際は24年度末までの経過措置期間を設ける。

職種間の賃金配分に関しては職種に着目した配分ルールは設けず、一本化後の新加算全体について各事業所内での柔軟な配分を認める。また、配分方法について新加算のいずれの区分を取得している事業所でも一番下の区分の加算額の2分の1以上を月額賃金の改善に充てることを要件化する。

それまで現行のベースアップ等支援加算を取得していない事業所が一本化した後の加算を新たに取得する場合、収入として新たに増加するベースアップ等支援加算相当分の加算額については3分の2以上を月額賃金の改善として新たに配分することを求める。

生産性の向上などを通じた働きやすい職場環境づくりでは、利用者の安全や介護サービスの質の確保、職員の負担軽減につながる方策を検討する委員会の設置を施設系や居住系サービスなどの事業者に義務付ける。その際は3年間の経過措置期間を設ける。

また、同委員会の開催や必要な安全対策を講じた上で見守り機器などを導入し、厚労省の「生産性向上ガイドライン」に基づいた業務改善を継続的に行うとともに、一定期間ごとに業務改善の取り組みによる効果を示すデータの提供を行うことへの評価を新たに作る。

地域包括ケアシステムの深化・推進では、▽質の高い公平・中立なケアマネジメント▽地域の実情に応じた柔軟で効率的な取り組み▽医療と介護の連携の推進▽看取りへの対応の強化-などに取り組む。

一方、一部の介護老人保健施設や介護医療院の多床室について一定の所得がある入所者に室料の負担を求めることや、基準費用額(居住費)の見直しなどは保留扱いとし、これまでの意見などを踏まえて24年度の予算編成過程で検討する。

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【資料2】令和6年度介護報酬改定に関する審議報告(案)

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