
岸田政権が打ち出した介護職の賃上げについて、日本介護福祉士会の及川ゆりこ会長が21日に声明を出した。【Joint編集部】
日本介護福祉士会全国大会のタウンミーティングで、国家資格の有無や職責・役割などに着目して段階的に評価する仕組みを設けるなど、個々の賃上げに濃淡をつけてはどうかと提案。「配分方法が重要。全ての介護職に同じように配るのか、例えばリーダー級の介護福祉士などを異なる扱いとするのか、そういうこともしっかりと考えて欲しい」と呼びかけた。近く政府へ要望書を提出するという。
政府は19日、過去最大規模の新たな経済対策を閣議決定。賃上げの効果が継続される措置を講じることを前提として、介護職の給与を来年2月から月額3%程度(9000円)引き上げる方針を盛り込んだ。
及川会長はこうした動きを受けて、「9000円を『たった』という声もあるが、年間にすれば10万円超。少しでも今よりは良くなるという話で、まずはありがたい」と述べた。また、障害福祉や医療などを念頭に「様々な分野で活躍する介護職が対象となることを要望する」との意向も示した。