介護保険の給付金を不正に受け取ったとして、大阪府泉佐野市が元職員の女(60)に対し損害賠償を求めた裁判で、大阪地方裁判所堺支部は2022年3月10日、元職員に、市側が求めた約1億9,000万円の全額を支払うよう命じる判決を言い渡した。
賠償命令を受けたのは、大阪府泉佐野市の介護保険課の元職員。判決によると、元職員は2010年4月から2021年2月にかけての約10年間、死亡している被保険者の名前で不正な事務処理を繰り返し、住宅改修費や福祉用具購入費などの介護保険給付金をだまし取ったという。その額は、合わせて約1億7,300万円に及ぶ。
2021年2月に事件が発覚。翌月、市はこの職員を懲戒免職としている。
判決で大阪地裁堺支部の浜本章子裁判長は、元職員に約1億9,000万円の支払いを命じた。