「夜勤が怖くて仕方ない」 ワンオペ解消を求める要望書提出 4万筆の署名とともに「複数配置を当たり前に」

《 厚労省内で行われた労働組合の記者会見 11日 》

介護・福祉の現場を支える職員らで組織する労働組合が11日、施設での1人夜勤をなくして複数配置を当たり前にすることを求める要望書を、趣旨に賛同する4万932筆の署名とともに厚生労働省へ提出した。【Joint編集部】

いわゆる「ワンオペ」が多い施設の現状について、要望書では「夜勤職員の責任が非常に重い」と問題を提起。「日々事故なく過ごすことで精一杯。本来の社会福祉としての役割を守りながら働くことに葛藤し、その矛盾から退職につながるケースもある」と指摘した。

あわせて、「コールが重なって利用者の対応に優先順位をつけざるを得ない。対応が間に合わず転倒させてしまう危険もある」「ICT活用で問題は解消されない」などと説明。1人夜勤をなくすよう訴え、その実現に必要な財政支援をあわせて求めた。

「夜勤が怖くて仕方ない。今日も何も起こらなければいいな、という思いで毎日を過ごしている」

11日の記者会見に参加した介護職の男性はこう話した。労働組合の幹部は、「人権問題を解決する方向で議論を進めて欲しい。私たち現場の声を反映した政策を推進して欲しい」と語気を強めた。