24年度介護報酬改定は「介護事業経営実態調査」がベース 日医会見

日本医師会 定例記者会見(1/24)《日本医師会》

日本医師会の江澤和彦常任理事は24日の定例記者会見で、2024年度に訪問介護などの基本報酬が引き下げられるのは直近の介護事業経営実態調査(実調)でそれらのサービスの収支状況が他よりも良かったからだとし、24年度の報酬改定は実調の結果を基に行われるとの見解を示した。

江澤氏また、訪問介護員が利用者の日常生活を支援することにより在宅医療の提供が継続できると強調。基本報酬の引き下げの影響で今後、訪問介護事業所の倒産などが相次いだ場合「在宅医療は容易に破綻し、施設入所ということになる」と懸念を示した。

23年11月に公表された実調の結果では、介護老人福祉施設の22年度の収支差率がマイナス1.0%、介護老人保健施設(老健)はマイナス1.1%でそれぞれ初のマイナスとなった。一方、訪問介護はプラス7.8%、定期巡回・随時対応型訪問介護看護(定期巡回)にいたっては11.0%と経営状況が良好であることが明らかになった。

実調の結果などを踏まえ、24年度の報酬改定では介護老人福祉施設や老健などの基本報酬を引き上げる一方、訪問介護や定期巡回などは引き下げるなど、サービスごとの評価にメリハリを付ける。

会見では松本吉郎会長が、24年度の介護報酬の改定率がプラス1.59%となることについて「令和6年春闘の先鞭となる賃上げの実現、物価高騰への対応の財源について一定程度は確保いただいた」と評価した。

また、今回の報酬改定でも医療機関と介護施設などの連携体制の構築を後押しするための加算の創設などが行われることに触れ、「医療と介護の連携によって地域を面でしっかりと支えられるよう、医療・介護・福祉関係者とともに実効性のある体制整備に向けた取り組みを進めていく」と述べた。

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【参考資料5】令和5年度介護事業経営実態調査結果の概要

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