政府、サ高住の有資格者の常駐要件を見直しへ デジタル改革の一環 介護施設の配置も俎上に

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《 22日のデジタル臨調(画像出典:首相官邸HP)》

日本のデジタル化の遅れを取り戻すべく政府が立ち上げた「デジタル臨時行政調査会(臨調)」が22日、今後の構造変革に向けた官民の共通指針となる「デジタル原則」を策定した。分野を問わずデジタル改革、行政改革、規制改革などを一体的に進める考えがベースとなっており、介護業界にも少なからず影響を与えそうだ。【Joint編集部】

政府は今回、「デジタル原則」の柱の1つに「デジタル完結・自動化原則」を位置付けた。「書面、目視、常駐、実地参加などを義務付ける手続き・業務について、デジタル処理での完結、機械での自動化を基本とする」と明記。こうした原則に反して改革を阻害するルールがないか、4万を超える法律、政省令、通知などを総点検する方針も打ち出した。

紹介されている具体例の中には、サービス付き高齢者向け住宅の有資格者の常駐要件も含まれる。入居者の安全・安心の十分な確保を前提としつつ、デジタル技術の活用によって可能となる見直しの検討を今年度中に始めるという。ICTやセンサーを用いて安否確認などを効率化し、人員配置基準を緩和する構想が念頭にある。

岸田文雄首相はデジタル臨調で、「この原則に沿って三方良しの改革を進め、人手不足など現場の課題の克服を促し、成長を実現していく」と強調。「デジタル技術を活用した人員配置の見直しによる介護職員の処遇改善など、国民の暮らしの改善につながる規制改革に重点を置く」とも述べた。

政府内では現在、サ高住だけでなく介護保険施設、特定施設などの人員配置基準の見直しを求める声もある。岸田首相は21日の記者会見でもこれに言及しており、今後、より具体的な方策をめぐる論争がますます熱を帯びそうだ。政府はデジタルトランスフォーメーション(DX)を加速させる法令などの「一括見直しプラン」を、来春に策定する計画。