EPA介護福祉士候補者などを就労開始から人員配置基準に算定を

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社会保障審議会 介護給付費分科会(第212回 8/26)《厚生労働省》

厚生労働省は、26日に開かれた社会保障審議会・介護給付費分科会で、EPA介護福祉士候補者・技能実習生に関する人員配置基準を緩和する案を提示した。現在、就労開始後6カ月を経過するまでは実習生などを介護施設の人員配置基準に算定できない。厚労省は、就労開始から算定できるようにする方向性を示したが、委員から慎重な議論や検証を求める意見が相次いだため、引き続き検討することになった。

厚労省は、外国人介護人材の就労実態に関する調査結果などを基に提案した。利用者向けのアンケートでは、介護サービスの満足度について、就労開始後6カ月未満と6カ月以上を比較した場合、EPA介護福祉士候補者と技能実習生のいずれも大きな差がなかった。働きぶりも同様の結果が出たという。

受け入れる事業者向けのアンケートでは、EPA介護福祉士候補者について「施設での就労を開始した直後から算入するのが適当である」と考える割合は25.0%、「現行通りで良い」と考える割合は61.5%だった。技能実習生も同程度の割合だった。

このような現場の状況などを踏まえ、厚労省は、制度上の取り扱いを日本人の介護職員と同等とすることで、外国人介護人材の自覚の向上や施設内の均衡待遇の実現などに加え、利用者に対する質の向上にも効果が波及すると判断した。

また、人員配置基準上の取り扱いの見直しが、単に人手不足の対策となったり、適切な技能移転や実習生の保護に支障を来したりしないよう、受け入れ先の施設を運営する法人の理事会で審議・承認するなど「適切かつ透明性の高いプロセス」を経た上で、受け入れの実施を都道府県などに報告することを要件に盛り込むことも提案した。

厚労省案については、介護人材不足を解消するために技能実習生の活用が必要との観点から賛成する委員がいた一方で、労働者として組み込むことなどを懸念して反対する委員もいた。調査対象の母数が少ないことを指摘する意見や、利用者などへの調査を十分に尽くすよう求める意見など、検証や議論の継続を求める意見が相次いだため、厚労省案の了承は見送られた。

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>>【資料5】外国人介護人材に係る人員配置基準上の取扱いについて