ケアプラン事例集:【グループホーム】暴力行為が訴えているもの

アセスメント概要

 

事例タイトル 【グループホーム】暴力行為が訴えているもの
事例提供理由
(検討したい内容等)
グループホームに入居して3ヶ月、暴力行為などがあって排泄、入浴の介助が困難な利用者が、落ち着いて暮らせるような援助の方法を検討したい。
標準項目名
  1. 初回受付:8ヶ月前  氏名:H様 82歳 男性
  2. ○○県の元地主の家に生まれた。勉強ができ旧制高校に進学。
    卒業後、技師として企業の研究所で働いていた。
    子ども2人は独立し、妻と長く2人暮らし。3年前より認知症の診断あり。
    妻の介護負担が大きくなり、入居となった。
  3. 健康保険、厚生年金
  4. 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)入居
1.利用者の基本情報
2.生活状況、生活歴
3.被保険者情報
4.現在のサービス
(およびケアの状況)
5.高齢障害者の日常生活自立度 A2ランク 6.認知症高齢者の
日常生活自立度
IV
7.主訴
本人:
放っておいてほしい。
自分のリズムで気ままに暮らしたい。
家族:
他の入居者に迷惑をかけたくない 。
健康で活気のある暮らしを送ってほしい。
8.認定情報 要介護3
9.アセスメントの理由 介助への抵抗が強く、排泄や入浴など衛生状態を維持しにくい。
暴力やイライラが他入居者へ及ぶことがある。
穏やかに暮らしを楽しめるようにしたい。
10.健康状態 糖尿病あり、合併症で視力も低下。
11~23項目より
特記すべき項目
歩行はすり足がちで、まれにふらつきあり。
食事は偏食が多く、気が向かないと食べない。
入浴は自宅ではほとんど入らず、清拭も嫌がる。もともとは長風呂。
排泄はリハパン+パット。誘導できれば排尿あり。失禁しても換えさせない。
外へは出かけず閉じこもりがちである。
まとめとプランまでのケアマネの動き 自宅では夫の暴力もあり、妻の介護負担が大きかった。
デイやショートステイを利用しつつ、入居待ちを継続しており、3月に入居。
権威的なふるまいが身についており、共同生活への戸惑いが本人・職員ともに見られた。
排泄ケアはこれまで自宅でもデイ等でも拒否は強かったが、うまく行った場合から推測し、
(1)本人のプライドを尊重し、「トイレ」や尿便にまつわる言葉を出さないで誘導する、
(2)失禁されたあとの拒否が特に強いため、排泄リズムをつかみ失禁を避ける、
(3)ずっとリハパンだったが、不快と想定し、布のパンツへ戻してみる、等を試すことにする。
入浴も同様に、自宅やデイでは数ヶ月入らないことが続いていたが、無理せずに関係を徐々に深めつつ、本人から「寒い」と訴えあるため充分暖房を効かせるなど配慮する。
食事もムラが大きいが、嗜好とともに視覚障害を念頭に、持ちやすく食べやすい形態を探し、食器なども工夫してみる。
歩行は本人が好まれる様子もあるので、安全確保しつつ、廊下にベンチを置いて途中で休めるようにする。また付き添いながら会話を引き出し、趣味や関心を知る。
外への買物や散歩につなげる。また、他の利用者との話題をとりもったり、本人の知識や関心を活かせるトピックの提供など、活気ある暮らしを模索する。

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