介護2割負担の範囲拡大、早ければ25年8月施行の方針示す 厚労省

 

社会保障審議会 介護保険部会(第109回 12/7)《厚生労働省》

介護保険サービスを利用する人の自己負担について、厚生労働省は7日、2割負担の対象範囲の拡大を早ければ2025年8月から適用する方針を明らかにした。支払い能力に応じた負担を求めることで社会保障制度の持続可能性を高める狙いがあり、年末の24年度予算編成過程で詳細を決める。

対象範囲拡大の施行時期について、厚労省の担当者は社会保障審議会・介護保険部会の終了後に記者団に対し「周知などで少なくとも1年以上はかかるので、最速で25年8月になる」と述べた。

介護保険の利用者の負担は1割を基本に、年金収入などが単身で280万円以上340万円未満の「一定以上所得者」は2割、それ以上ある「現役並み所得者」は3割となっている。

厚労省では、一定以上所得者の判断基準を見直すことで2割負担の対象者の拡大を想定している。そのため、介護データベース(20年8月-21年7月実績分)を用いて一定以上所得者の判断基準を引き下げた場合に影響を受ける人の数や保険給付の削減額を9つのパターンごとに試算し、その結果を7日の同部会で示した。

それによると、一定以上所得者の判断基準について年金収入などが単身で270万円以上、2人以上なら336万円以上(合計所得150万以上)とした場合、影響を受ける人は8万人いるが、保険給付が90億円減る。また、年金収入などが単身で190万円以上、2人以上なら256万円以上(合計所得70万以上)の人を一定以上所得者とすれば、75万人が影響を受けるが保険給付は約800億円減ると試算している。

厚労省は同部会で、世帯主年齢が75歳以上の世帯での平均貯蓄額の状況も公表した。国民生活基礎調査を基に集計したところ、07-13年の平均貯蓄額は1,300万円前後で、その後は19年までやや減少傾向で推移していたが、22年には約1,500万円に増加。また、分布の状況を見ると、貯蓄がない人と高額貯蓄の人の割合が高く、「貯蓄なし、または貯蓄額100万円未満」の人の割合は13年まで増加していたが、その後は減少傾向で推移している。

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