介護コラム

手取りを増やす政策の功罪 介護保険料は「負担」ではなく「含み給与」 【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1. はじめに 近年、いくつかの国政政党が「現役世代の負担軽減」や「手取りを増やす」ためとして、介護保険料などの社会保険料を抑制する公約や政策方針を示しています。【高野龍昭】 そうしたなか、今年度の介護保険の第2号保…

ケアマネの献身への依存は限界 シャドウワークをどう減らすか、より問われるべきこと 【和田誠】

《 認知症の人と家族の会・和田誠代表理事 》 介護保険はだれのためのものか。制度創設から四半世紀が過ぎ、改めてこの問いが突きつけられているように感じています。【和田誠】 昨年来、介護保険制度の見直しを議論する審議会(社会保障審議会介護保険部会…

ケアマネの処遇改善加算、6月からついに創設へ 2.1%に秘めた国の本音と施策の行方【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 今月7日、国会で今年度の予算が成立しました。6月の介護報酬の臨時改定も予定通りに実施されます。私たちケアマネジャーにとって最大のトピックは、これまで長らく対象外とされてきた居宅介護支援…

介護職員の「1.9万円賃上げ」は本当か? 2027年度の報酬改定の議論、まもなく本格化へ 【天野尊明】

《 介護人材政策研究会・天野尊明代表理事 》 評判の悪い生産性向上加算 新年度に介護報酬の期中改定が行われることとなり、すでに6月以降分も含めて処遇改善計画書の提出を済ませたという施設・事業所も多いのではないかと思います。【天野尊明】 ご存じの…

揺らぐ居宅介護支援の基盤。ケアマネ不足の今こそ、ライバル意識を捨ててスクラムを組むべき理由 【壷内令子】

《 株式会社ウェルネス香川・壷内令子代表取締役 》 少なからぬ地域で今、ケアマネジャー不足によって居宅介護支援の基盤そのものが揺らぎつつあります。【壷内令子】 制度改正・報酬改定やデジタル化への対応など、現場に求められることも増え続けています…

効率化の先に何を残すか 介護の未来を支える「働く人の居場所」 【高瀬比左子】

《 NPO法人未来をつくるKaigoカフェ・高瀬比左子代表 》 生産性向上の時代に、介護現場から「居場所」が消えていないか 新年度が始まる春は、介護の現場でも、少し特別な季節です。新しい出会いがある一方で、異動や配置換え、新人の受け入れ、業務の見直し…

今年の春闘の光と影 さらに開く他産業と介護業界の格差 賃金体系の抜本転換が急務【村上久美子】

《 UAゼンセン日本介護クラフトユニオン・村上久美子副会長 》 今年の春闘では、私たちの労働組合「日本介護クラフトユニオン(NCCU)」の上部団体である「UAゼンセン」の正社員組合員が、過去最高水準の成果を獲得している(3月19日現在)。【村上久美子】 …

ついに国会へ 介護保険法改正案が示す制度の未来と現場への影響 【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 4月3日、「社会福祉法等の一部を改正する法律案」が国会に提出された。社会福祉法、介護保険法、老人福祉法、障害者総合支援法、児童福祉法、生活保護法など、複数の法律が一括して改正される。【小濱道博】 超高齢…

生産性向上、何に重きを置くべきか 障害福祉の取り組みからの示唆 【奈良夕貴】

《 NTTデータ経営研究所・奈良夕貴氏 》 先日、障害福祉現場の生産性向上フォーラムが開催されました。介護分野では既に生産性向上の取り組みが進み、業務改善やテクノロジー活用も広がっています。一方で障害福祉分野では、取り組みはまだ始まったばかりで…

新年度の診療報酬改定、ケアマネ実務への影響は? 知っておくべき変化と介護報酬改定への布石【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 桜の季節になりました。新年度は介護報酬だけでなく、医療分野の診療報酬も改定されることになります。 今回は、2040年を見据えた「地域包括ケアシステムの深化」が鮮明となった新年度の診療報酬…

ケアマネ不要論への回答。AIには代替できない専門職の役割の真髄 【髙良清健】

《 日本介護支援専門員協会・髙良清健常任理事 》 近年、高齢者人口の増加や働き手の減少といった社会的背景もあり、介護支援専門員を取り巻く環境は大きく変化している。特に、ICTやAIを積極的に活用してケアプランや議事録などを作成する動きが広がってき…

安易な人員配置基準の緩和は介護現場を疲弊させる 国はICT化を買いかぶっていないか? 【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 2月26日、政府の「規制改革推進会議」が中間答申をまとめた。その中には、今後の介護現場に大きな影響をもたらすかもしれない提言が含まれている。【結城康博】 周知のように、厚生労働省は昨年末、人手不足が深刻…

加速するAI大転換 介護現場での真価と経営リスク 求められる攻防一体のガバナンス 【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 1. 現場で進む「無秩序なAI活用」 介護現場における生成AIの活用は、すでに「導入するか否か」という段階を超えている。職員が個人的にChatGPTなどの生成AIを利用して、ケア記録の文章化、会議や研修資料の作成、家…

社会保障国民会議が始動。2027年度介護報酬改定へ「逆風」のシナリオ 【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1.はじめに 社会保障国民会議の第1回会議が2月26日に開催されました。その国民会議の場で高市総理は「夏前には『中間とりまとめ』を示す」と意欲を見せています。【高野龍昭】 「中間とりまとめ」が「夏前」に示されるというこ…

加算頼みの賃上げは限界 処遇改善加算を基本報酬に組み込むことが、介護の未来を守る第一歩 【村上久美子】

《 UAゼンセン日本介護クラフトユニオン・村上久美子副会長 》 介護報酬の「処遇改善加算」の話題が出るたびに、現場には期待と不安が入り混じる。処遇改善加算は賃金の一部を補う仕組みとして重要である。しかし、それは生活を支える「土台」にはなり得てい…

「ケアマネによるケアマネのためのプラン点検」を全国へ 新たな手引きが目指す専門性の深化【能本守康】

《 日本介護支援専門員協会・能本守康常任理事 》 現在、日本介護支援専門員協会では、「介護支援専門員による介護支援専門員のためのケアプラン点検の手引き(仮)」の発刊に向けて準備を進めています。【能本守康】 ケアプラン点検はご存じの通り、「介護…

居宅介護支援、基本報酬引き下げの最悪のシナリオ 2027年度改定の激変に備えるために【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 今年度の補正予算による補助金の支給、そして来年度の臨時改定による「処遇改善加算」の創設 −− 。昨年末から今年にかけて、居宅介護支援の関係者にとっては追い風となるニュースが続きました。【…

27年度介護報酬改定、プラス濃厚か 責任ある積極財政の「責任」の読み解き方 【天野尊明】

《 介護人材政策研究会・天野尊明代表理事 》 2月8日に投開票された衆院選で、自民党が単独で定数の3分の2を上回るという歴史的勝利を収めました。【天野尊明】 厚労省関係筋に取材すると、やはりどなたも当然ながら、「選挙結果は政策に大きく反映される」…

自民圧勝 介護政策のゆくえ 高市旋風は追い風か、それとも逆風か【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 自民党が歴史的な圧勝を収めた。この大きな動きを踏まえ、今後の介護政策のゆくえを予測してみたい。【結城康博】 まずは率直な感想から。確かに今回は、事前の各社の報道などで与党の勝利が確実視されていた。しか…

ケアマネ資格の更新制廃止、見切り発車は混乱を招く 突貫工事ではなく入念な設計を【石山麗子】

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 今後の制度改正をめぐる議論を重ねてきた国の審議会の意見書に、改革の構想が盛り込まれました。ケアマネジャーの資格は、更新の仕組みが廃止され、法定研修の見直しも行われます。 実はその実施にあたって、想…

限界を迎える中山間・人口減少地域 介護サービスの持続可能性を考える 【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1. はじめに 20年ほど前のことになりますが、私は、島根県の中山間・人口減少地域を主なエリアとする居宅介護支援事業所に勤務するケアマネジャーでした。【高野龍昭】 「ポツンと一軒家」のような山深い場所に住む、独居高齢者…

ケアマネの“サ高住モデル”の転換期 新類型の創設で経営環境はどう変わるか 今こそ「在宅」への回帰を【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 厚生労働省は昨年末、住宅型有料老人ホームの入居者に特化したケアマネジメントの新たなサービス類型を創設する方針を決めました(*)。【田中紘太】 * 登録制など新たな事前規制の対象となる住宅…

生成AIで下げる生産性向上のハードル 無理なく始める“やさしい取組”のススメ【足立圭司】

《 NTTデータ経営研究所・足立圭司氏 》 介護現場の「生産性向上」という言葉に対して、どこか身構えてしまうという声はいまだ少なくありません。人員不足が深刻化する中で、「これ以上、現場に負担がかかるのではないか」「人手を減らすことが目的なのでは…

介護職の賃上げ補助金、申請漏れに要注意 情報収集と事前準備に万全を【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 1. 補助金申請の危機的状況 昨年12月25日に厚生労働省から発出された介護保険最新情報Vol.1454により、介護分野で働く職員の賃上げを支援する新たな補助金の詳細が明らかになった。【小濱道博】 この補助金では、要…

なぜケアマネは上乗せ賃上げの対象外なのか ケアプー導入が要件なのに評価されない理不尽 【村上久美子】

《 UAゼンセン日本介護クラフトユニオン・村上久美子副会長 》 今年度の補正予算に続き、来年度の臨時の介護報酬改定でも介護職員の処遇改善が実施される。 今回の措置では、すべての介護従事者に対して月1万円の賃上げが行われ、さらに生産性向上や協働化に…

ケアマネの新サービス類型の衝撃 居宅介護支援の事業者が備えるべきリスク【壷内令子】

《 株式会社ウェルネス香川・壷内令子代表取締役 》 昨年末、厚生労働省はケアマネジメントの新たなサービス類型の創設を決定しました。より詳細な制度設計はこれからですが、私はひとりの経営者として、この議論の行方をかつてない緊張感を持って注視してい…

熟練の“なんとなく”のケアを確信に変え、介護現場の共有知に 匠の“勘”を科学する時代へ 【片岡眞一郎】

《 NTTデータ経営研究所・片岡眞一郎氏 》 私自身が介護事業所で働いていた時に、経験豊富な職員が利用者のわずかな変化を感知し、体調の変化や細かなニーズを察知する場面が少なからずあった。どうしてわかるのか不思議に思って聞いてみたところ、「なんと…

ケアマネ養成の大学教育が必要 高度専門職としての地位確立に向けて【垣内達也】

《 日本介護支援専門員協会・垣内達也常任理事 》 2000年の介護保険制度の導入以来、介護支援専門員はその要として給付全体に深く関わってきた。【垣内達也】 多職種連携の中心的存在であり、地域包括ケアシステムのキーマンとして、医療機関、介護事業所、…

だから介護業界は軽んじられる 最大1.9万円の賃上げを喜ぶ気が知れない【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 政府は昨年末、来年度の臨時改定で介護報酬を2.03%引き上げる方針を決定した。 マスコミ報道では、「稀に見る高水準の引き上げ」といった論調が見受けられる。一部、業界団体の関係者からも「よかった!かなりのプ…

新年にあたり、介護事業者に警鐘を鳴らす 胸に手を当てて考えるべきこと【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 新年の空気の裏で、静かに進む危機 新しい年を迎えると、どうしても「今年も何とかなるだろう」という気持ちが先に立つ。しかし、介護事業を取り巻く現実は、その楽観を静かに、しかし確実に打ち砕く方向へ進んでい…

介護職の賃上げと生産性向上 明確になった政府のメッセージと介護DXの死角【高野龍昭】

厚生労働省が住宅型有料老人ホーム入居者向けの新たな相談支援サービス類型を創設へ。制度改正に伴う詳細を解説。

生産性向上の目的地を考える 今年度のフォーラムが示す取り組みの“向こう側”【足立圭司】

《 NTTデータ経営研究所・足立圭司氏 》 介護現場における生産性向上の機運はこの数年で着実に高まっています。介護テクノロジーの普及をはじめ、働きやすい職場づくりを後押しする公的な支援の整備がその背景にあります。【足立圭司】 そのような状況の中で…

介護の賃上げ、最終攻防へ 来年度「期中改定」はどこまで届くか【天野尊明】

《 介護人材政策研究会・天野尊明代表理事 》 (1)来年度本予算案の議論は大詰め つい先日、新たな経済対策とその裏付けとなる補正予算案が閣議決定されたばかりですが、来年度本予算案のとりまとめに向けた審議も急ピッチで進められており、大詰めを迎えてい…

満足度8割超!ケアマネのステップアップを支える生涯学習体系研修、来年度から刷新・負担減へ【七種秀樹】

《 日本介護支援専門員協会・七種秀樹副会長 》 日本介護支援専門員協会では、令和3年度より「生涯学習体系研修制度」を開始し、これまで600名以上の方に受講していただきました。 生涯学習体系研修は6段階で構成し、受講者は新人から指導者までをイメージし…

ケアマネの賃上げ策、要件クリアと書類作成どう対応? 申請手続きに今から備えよう【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 ◆ ついに居宅ケアマネが対象に 政府が決定した今年度の補正予算案に、介護従事者を対象とした新たな賃上げ策が盛り込まれました。【田中紘太】 今回のスキームは「3階建て」となっており、介護職…

ケアプラン有料化に断固反対 介護保険制度の理念に反する【村上久美子】

《 UAゼンセン日本介護クラフトユニオン・村上久美子副会長 》 介護保険制度の居宅介護支援のケアマネジメントは、利用者が安心して暮らし続けるための重要な基盤である。現在、厚生労働省の審議会(社会保障審議会・介護保険部会)では、ケアマネジメントに…

厚労省の迷走ぶりが心配… 介護の利用者負担引上げ案は現場を混乱させるだけ【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 今月1日の審議会(社会保障審議会・介護保険部会)で、厚生労働省は介護サービスの利用者負担を引き上げる場合の所得基準の4案を提示した。2割負担の対象者を、現行の単身世帯で「年収280万円以上」から、最大で「…

介護現場の支援策、必要なのは「早い・手厚い・簡潔」な支援複雑な要件は「申請の壁」になる【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 今回の補正予算案に盛り込まれた「医療・介護等支援パッケージ」は、現下の危機に対応するための緊急措置である。介護分野には総額で2721億円が割り当てられた。【小濱道博】 その核となるのは、人材流出を防ぐため…

「次代を拓く」20周年大会 介護支援専門員の学びと交流の2日間を振り返る【小林広美】

《 日本介護支援専門員協会・小林広美副会長 》 日本介護支援専門員協会は、11月1日・2日に東京国際フォーラムで「20周年記念全国大会」を開催いたしました。【小林広美】 平成19年に東京都で第1回の全国大会をスタートしてからこれまで、各ブロックや県支部…

徹底解説|運用開始迫る「介護情報基盤」 介護現場はどう向き合うべきか【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1.はじめに 現行の介護保険法のなかで、未施行であった「介護情報基盤の整備」(介護保険法第115条の45第2項など)が、いよいよ2026年4月から施行されます。 私はかねてから「2024年度の介護保険制度改正で最も重要なポイント…

ケアマネの処遇改善に現実味 政府の経済対策と審議会から滲む期待感【石山麗子】

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 介護支援専門員の不足は、現在の課題としても、近い将来の課題としても深刻です。その解決のためには、ケアマネジャーが働きやすい環境づくりが大切ですが、具体策の1つに処遇の改善があります。【石山麗子】 ◆ …

居宅介護支援の10割給付を守るべき理由 利用者負担の導入は「パンドラの箱」【壷内令子】

《 株式会社ウェルネス香川・壷内令子代表取締役 》 ケアマネジャーの処遇改善について、ようやく本格的な議論が進み始めています。 長年、介護報酬の「処遇改善加算」など国の施策の対象から外され、責任と業務量ばかりが増え続けてきた私たち。そのような…

条件不利地域の介護の現実と課題 「地域の実情に応じたサービス」はなぜ重要か【奈良夕貴】

《 NTTデータ経営研究所・奈良夕貴氏 》 介護現場を支える若手職員はもはや外国人材だけ、という地域があります。そうした地域での介護サービスの仕組み、提供体制などの見直しは、いたずらに質を下げるために行われるものではありません。住民の生活を守る…

ケアマネ更新制の廃止に失望 研修義務付けでケアマネ不足は加速する【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 10月27日の審議会で、厚生労働省はケアマネジャーの資格の更新制を廃止する方針を打ち出した。一瞬、多くの介護関係者が喜んだに違いない。現場の切実な声が届き、ついに国を動かすことができたんだと…。【結城康博…

ケアマネ資格の更新制、ついに廃止へ 現場の声が国を動かす! 孤軍奮闘で勝ち得た大きな成果【村上久美子】

《 UAゼンセン日本介護クラフトユニオン・村上久美子副会長 》 10月27日の審議会で、厚生労働省はケアマネジャーの資格の更新制を廃止する方針を打ち出しました。これは非常に大きな一歩だと評価します。【村上久美子】 ◆ 現場の声を届け続けて 私たち「UAゼ…

介護の生産性向上、小規模事業所を主役に 生成AI × 行政簡素化が拓く地域の未来=小濱道博

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 1,国策が抱える構造的な問題点 現在、国が推進している介護分野の生産性向上策は、その取り組みが介護施設や中規模以上の法人に偏りがちであるという構造的な問題を抱えている。日本の介護業界の半数以上を占める小…

持続主義の時代 介護施設の新たな姿 地域と共に変革を起こす当事者に【青柳直樹】

《 ドクターメイト株式会社・青柳直樹代表 》 85歳以上の利用者の増加、生産年齢人口の大幅な減少、医療人材の偏在…。変化は大きく、速く進みます。介護施設は今後、これまでの延長線上では立ち行かなくなるでしょう。【青柳直樹】 「今の体制でなんとかなる…

中途半端な有料老人ホームの「囲い込み」対策案 介護報酬の減算の強化や総量規制の検討を【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 今月3日、有料老人ホームのあり方を話し合う厚生労働省の検討会で、これまでの議論を整理した報告書の素案が提示された。【結城康博】 この中には、一部の住宅型有料老人ホームによるいわゆる「囲い込み」の対策も…

災害支援ケアマネジャーの役割 平時から取り組んでおくべき大切なこと【山口浩志】

《 日本介護支援専門員協会・山口浩志常任理事 》 自然災害の激甚化・頻発化により、専門職の災害支援が以前にも増して重要となっています。今回は、これまで日本介護支援専門員協会の支援活動を通して学んできた経験から、災害時の介護支援専門員の役割と平…

居宅介護支援の処遇改善加算は実現するか 今ケアマネが押さえるべき財源・要件・対応策【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1. はじめに 2026年度の介護職員処遇改善加算の見直しの議論や2027年度の介護保険制度改正の議論などのなかで、その注目点のひとつに、介護支援専門員(ケアマネジャー)に対する処遇改善加算が実現するか否かというポイントが…