介護コラム

【必読】居宅介護支援の変革 介護報酬改定で実施されるケアマネの処遇改善策=田中紘太

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 来年度の介護報酬改定では、居宅介護支援に大きな変革がもたらされるでしょう。【田中紘太】 今月6日の国の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で、居宅介護支援をめぐり7つの論点が提示…

【激震】ケアマネのオンラインモニタリング解禁 国の狙いと留意すべきこと=石山麗子

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 来年度の介護報酬改定の議論が大詰めを迎えています。【石山麗子】 11月6日の国の審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)では、居宅介護支援のケアマネジャーの「他のサービス事業所との連携によるモニタリ…

上から目線のスピーチロックはやめよう 介護に大切なのは相手を敬い、心の痛みを忘れない姿勢【伊藤亜記】

《 株式会社ねこの手:伊藤亜記代表取締役 》 「デイサービスの介護職員がお客様に対して、無意識のうちに上から目線になっているように思えます。虐待を疑われるのではと心配していますが、スタッフ指導の際にどのように伝えれば良いでしょうか」 こんなご…

介護報酬改定、居宅ケアマネの重大局面 必要なのは運営基準の緩和か 質の担保はどこへ行く=結城康博

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 来年度の介護報酬改定を議論している審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)で今月6日、厚生労働省が居宅介護支援の運営基準の見直しを提案した。【結城康博】 これらはあくまでも「案」であって最終決定では…

介護人材確保のために賃上げとセットですべきこと【山口宰】

《 社会福祉法人光朔会オリンピア・山口宰常務理事 》 介護サービス事業所の増加や生産年齢人口の減少によって、人材不足がますます深刻化している介護業界 − 。このたび政府の新たな経済対策で、介護職の賃金を平均で月6000円引き上げる方針が決定されたこ…

障害福祉の報酬改定、過去にない激変の様相 制度が大きく変貌 自立支援に舵【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 (1)障害福祉での機能訓練の方向性 来年度は6年に一度の“トリプル改定”である。介護報酬、障害福祉報酬、診療報酬の議論が同時進行の形で進んでいる。【小濱道博】 その中で、障害福祉報酬のある動きに注目している…

介護報酬のアウトカム評価をどうみるか 懸念も分かるが心身機能の維持・改善を前向きに捉えよう【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1. 介護報酬改定の議論 社会保障審議会・介護給付費分科会では、年末の「意見」の取りまとめに向けて、来年度の介護報酬改定に向けた議論が激しさを増しています。【Joint編集部】 10月11日の分科会では、各サービスの改定に共…

介護職の賃上げ、6千円では不十分 来年度の報酬改定で追加措置を 基本報酬アップも不可欠【斉藤正行】

《 全国介護事業者連盟・斉藤正行理事長 》 政府が今週中にまとめる新たな経済対策で、来年2月から介護職の給与を月額6000円引き上げる案がメディアで報じられました。まだ確定した情報ではありませんが、恐らくはその方向性で議論が進んでいくと予測されま…

介護事業所の実地指導がコロナ後で大幅に増加へ そのチェック体制、本当に大丈夫?【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 昨年度から介護施設・事業所への「実地指導」の名称が「運営指導」に変更された。今年5月8日に新型コロナウイルスが「5類」へ移行したことにより、自治体からの運営指導の事前通知書が全国的に飛び交っている。今年…

【即実践】チームを成長させるためにすべきこと 介護現場でも「タックマンモデル」を活用しよう=山口宰

《 社会福祉法人光朔会オリンピア・山口宰常務理事 》 介護現場のリーダーのみなさんとお話ししていると、次のような違いに直面することがあります。 優秀なベテランスタッフが揃っているのに、本来の力が出せていないユニット・部署がある一方で、新人や若…

ケアマネの人材不足、大きな要因は介護職員との給与差の縮小 早急な処遇改善が不可欠【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1. 介護支援専門員の人材確保 私は、居宅介護支援の介護支援専門員の実務、管理者の経験があり、介護支援専門員の技術やケアマネジメントのシステムに関する研究も行っています。【高野龍昭】 そうしたなかで、最近、介護支援専…

【介護報酬改定】最重要テーマは処遇改善 基本報酬の引き上げが焦点 加算一本化のポイントは?=斉藤正行

《 全国介護事業者連盟・斉藤正行理事長 》 次の介護報酬改定に向けた動きが、いよいよ具体化してきています。厚生労働省の審議会では既に数多くの論点が示され、業界の注目度もかなり高まってきているようです。【斉藤正行】 中でも、昨今の物価高騰や最低…

【介護報酬改定】複雑化した加算の整理・統廃合を進めるべき 非合理な算定要件は再考を

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 来年度の介護報酬改定に向けた協議を重ねている審議会(社会保障審議会・介護給付費分科会)の今月15日の会合で、複雑さを増している報酬体系の簡素化、加算の整理がテーマの1つとなりました。【…

【直言】“地域包括ケアシステム”はもはやファンタジー! このバスに乗り続けて大丈夫なのか=結城康博

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 2024年度の介護報酬改定をめぐる議論が活発化しており、その中で国は「地域包括ケアシステムの深化・推進」という理念を1つの基軸としている。【結城康博】 しかし私は、もはやこの実現は難しく「机上の空論」に過…

【実践】介護職員との面談で気をつけるべきポイントまとめ 相手の心の扉を開いて良い職場を作ろう!

《 株式会社ねこの手:伊藤亜記代表取締役 》 「日々の業務に追われ、職員の状況や悩み、相談を聞く時間がなおざりになってしまいます。どうしたら良いでしょうか?」。そんなご相談も介護事業者、管理者の方々からよく頂きます。【伊藤亜記】 面談というき…

【必須】来年度の財務諸表の提出義務化、負担増を乗り越えろ カギは会計事務所の選択にあり=小濱道博

《 小濱介護経営事務所|小濱道博代表 》 ◆ 財務諸表の提出の義務化が始まる 5月12日に通常国会で成立した改正介護保険法により、介護サービスの経営情報(財務諸表)を所轄する都道府県知事へ報告することが、全ての介護事業者に義務化された。来年度から施…

【実践】介護チームがうまく機能しない… そんな悩みの解消に役立つ「Fish!哲学」とは=山口宰

《 社会福祉法人光朔会オリンピア・山口宰常務理事 》 新たにチームのリーダーに任命されたので、張り切ってプロジェクトをスタートさせよう! と思ったら、メンバーは日々の業務に追われて疲れ切っていて、1日を終えるだけで精一杯。チームのモチベーション…

外国人の訪問介護、規制緩和の方向へ ルール作りは慎重論を十分に考慮して丁寧に!【斉藤正行】

《 全国介護事業者連盟・斉藤正行理事長 》 先月、厚生労働省の「外国人介護人材の業務の在り方に関する検討会」の初会合が開催されました。技能実習制度、特定技能制度などに設けられている介護固有の要件の見直しに向けた議論が、いよいよ開始された形です…

サ高住への介護サービスのチェック、強化の方向 国は適正化事業を重点化へ【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 2021年度の介護報酬改定では、サービス付き高齢者向け住宅などで適正な介護サービスの提供を確保していくための施策も講じられました。国は今後、訪問介護や訪問看護、通所介護などの過剰な提供を…

ケアマネ法定研修の見直しに向けて備えるべきこと 適切なケアマネジメント手法を学ぼう!【石山麗子】

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 適切なケアマネジメント手法について知りたい」。そんな問い合わせが途絶えません。この手法は、来年度から始まる介護支援専門員の改定版の法定研修カリキュラムに導入されます。 ただ実際、この手法の展開範囲…

ケアの方針が合わず職員がバラバラに…。介護現場の亀裂を防ぐためにすべきこと【山口宰】

《 社会福祉法人光朔会オリンピア・山口宰常務理事 》 チームで仕事をする介護の現場では、ケアの方向性を決定したり、みんなのルールを策定したりするときなどに、意見の対立が起きることも少なくありません。対応の仕方を間違うと、人間関係に亀裂が入った…

迫りくる通所介護の環境変化 来年度の改正で厳しく問われる事業者のマネジメント力【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所:小濱道博代表 》 来年度の介護報酬改定に向けた審議も1巡目の終盤となり、サービスごとの論点が提示されている。この中で、小規模多機能と看護小規模多機能について、「更なる普及が求められるなか、期待されるサービスを安定的に提…

介護事業所の管理者は本当に重要な仕事 大変だけど成長できる大きなチャンス!=伊藤亜記

《 株式会社ねこの手:伊藤亜記代表取締役 》 「上から言われて管理者になりましたが、何をしたらいいのか正直分かりません」 こんなご質問をコンサルタント先でもよく頂きます。介護施設・事業所の管理者は、小さな会社の社長と言ってもいい存在です。収益…

介護の人材難、外国人に過度な期待はできない 国内の処遇改善・生産性向上も推進を【高野龍昭】

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1. 新たな検討会が始動 7月24日、厚生労働省は「外国人介護人材の業務の在り方に関する検討会」の初会合を開催しました。この検討会は、「技能実習」や「特定技能」の介護固有の要件について検討を行うものです。【高野龍昭】 …

福祉用具の改革に注視を 選定の判断基準や例外給付のルールも見直しへ【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 厚生労働省が介護保険の福祉用具貸与・販売の改革に向けた検討を有識者会議で進めている。居宅介護支援の介護支援専門員にも、これから深く関係していく動きだ。【田中紘太】 有識者会議では複数…

【結城康博】ケアマネの更新研修は廃止せよ 女性活躍にも逆行 有資格者がいつでも復帰できる制度に

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 介護支援専門員の人材不足が顕在化している。全国的な有効求人倍率も、直近の今年5月で4.13倍まで上昇する厳しい状況だ。【結城康博】 私は、このままいくと2035年に団塊の世代が全て85歳を超えていく頃、“ケアマネ…

【介護報酬改定】通所介護はどう動く? 注目すべき論点はこれだ=斉藤正行

《 全国介護事業者連盟・斉藤正行理事長 》 6月末から厚生労働省の審議会で、いよいよ次の介護報酬改定に向けた個々のサービスをめぐる議論が始まりました。【斉藤正行】 7月10日の会合では、通所介護・地域密着型通所介護・認知症対応型通所介護の1回目の議…

ケアマネの人材不足、抜本的対策が必要 資質維持を前提に資格試験の要件見直しも検討を【石山麗子】

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 今年は介護保険事業(支援)計画の策定年です。7月10日に開催された厚生労働省の審議会で、次の第9期介護保険事業(支援)計画の基本指針が示されました。【石山麗子】 この基本指針は、高齢者人口がピークを迎…

人材紹介・派遣の手数料に上限を!同時に介護事業者にも「減算」を【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 6月16日に閣議決定された今年の「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針2023)」に、医療・介護分野の有料職業紹介事業の適正化に向けた指導・監督の強化などが明記された。【Joint編集部】 7月10日の社会保障…

在宅介護の情報連携、効率化のカギはチャットツールにあり! 今後のケアマネの必須スキルに【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 2021年度の介護報酬改定で、高齢者のケアマネジメントを担う居宅介護支援では基本報酬の“逓減制の緩和”が実施された。その要件の1つにICTの導入が位置付けられており、現場には便利なツールを活用…

【小濱道博】LIFEフィードバック開始で介護事業所が負う責務 今後に向けて今から始めるべきこと

《 小濱介護経営事務所:小濱道博代表 》 LIFE(科学的介護情報システム)について、6月30日から事業所別フィードバック、利用者別フィードバックの提供がスタートした。【小濱道博】 これにより、LIFE関連の加算を算定する介護施設・事業所でフィードバック…

【実践】まだまだ防げる介護職の離職 「1on1ミーティング」のススメ=山口宰

《 社会福祉法人光朔会オリンピア・山口宰常務理事 》 人材不足に直面する介護現場のリーダー・管理職の皆さんの頭を悩ませている「離職」− 。これを防ぐためには、メンバー(部下)との定期的なコミュニケーションが欠かせません。今回は、コミュニケーショ…

【まとめ】厳しい介護の制度改正・報酬改定 今年の「骨太方針」には何が書かれたのか=高野龍昭

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 1.「骨太の方針」とは 6月16日、「骨太の方針2023」が閣議決定されました。【高野龍昭】 この「骨太の方針」は、2001年以降、自公連立政権のもとで毎年6月頃にまとめられている国の政策方針であり、正式には「経済財政運営と改…

厳しさを増す介護報酬改定 業界は今年、大きな正念場を迎える【斉藤正行】

《 全国介護事業者連盟・斉藤正行理事長 》 6月16日に「経済財政運営と改革の基本方針2023(骨太方針2023)」が閣議決定されました。【斉藤正行】 最大の焦点となった少子化対策の財源論は、結論が年末まで持ち越しとなりました。 とにもかくにも、この時期…

人生会議、今は普及・定着への過渡期 ケアマネら専門職にかかる期待は大きい【石山麗子】

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 「人生の最終段階における医療の決定プロセスに関するガイドライン」に介護職と介護支援専門員が明記されたのは、2018年3月でした。それ以前のガイドラインで“多職種”とは、あくまでも医療の中の多職種のことで…

現実味を帯びる介護の利用者負担原則2割 「少子化対策VS高齢者施策」という考えは誤りだ【結城康博】

《 淑徳大学総合福祉学部 結城康博教授 》 今月7日、今年度の「骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針)」の原案が公表された。【結城康博】 政府は当初、介護保険の利用者負担について、2割の対象者を拡大するかどうかの判断を打ち出す予定だったが、結…

リーダーには誰もがなれる。大切なのは生まれ持った資質ではない。介護現場に理論を生かそう【山口宰】

《 社会福祉法人光朔会オリンピア・山口宰常務理事 》 ビジョンに向かってチームを進めていくとき、大切になるのがリーダーシップです。でも、様々な人が働く介護の現場で、「どうやってリーダーシップを取ればいいかわからない」という方も多いのではないで…

改正介護保険法が成立 国は、制度は守っても個々の事業者は守らない【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所:小濱道博代表 》 5月12日に国会で、2024年度の制度の見直しに向けた改正介護保険法が成立した。今回の法改正は小規模なものでは無い。また、介護事業者に直接的に影響する重要な改正である。【小濱道博】 過去、介護事業者に直接的に…

次の介護報酬改定をめぐる攻防が激化 今後を左右する「骨太の方針」の議論が山場に【斉藤正行】

《 全国介護事業者連盟・斉藤正行理事長 》 5月29日、財務省の審議会(財政制度等審議会)が政府の「骨太の方針」に向けた提言をまとめました。【斉藤正行】 毎年春に打ち出されるこの提言に、我々、介護事業者は戦々恐々としてきました。とりわけ今回は、次…

【衝撃】新たな人口推計が描く未来 介護保険制度は危機に瀕し、このままでは維持できない=高野龍昭

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 ◆ 新たな人口推計のインパクト 4月26日、厚生労働省から「日本の将来推計人口(令和5年推計)」が発表されました。【高野龍昭】 これは5年ごとに推計・公表されるもの。今回は、2020年の国勢調査の確定数を出発点として全国の将…

経営者はケアマネに自社サービスを優先させないで 公正中立な自立支援のプラン作りを目指そう=田中紘太

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 今さら言うまでもないが、介護保険の基本理念は「尊厳の保持」と「自立支援」となっている。自立支援の概念は広く、単にADLや要介護度の改善だけを指すものではないと論じられることが多いが、今…

ケアマネの法定研修、法定外研修との連動も重要 資質向上へ求められる視点とは=石山麗子

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 2024年度から介護支援専門員の法定研修を見直す厚生労働省は、先月17日に新たなカリキュラムの実施要綱とガイドラインを発出しました。【石山麗子】 とかくカリキュラム内容の変更に目を奪われがちですが、実は…

ケアマネ法定研修の見直し 「その人らしさ」を最期まで支えるマネジメント力を育もう【伊藤亜記】

《 株式会社ねこの手:伊藤亜記代表取締役 》 先月、仕事でお付き合いのある女性からお父様のケアマネジャーのご紹介をご依頼され、私がお繋ぎさせて頂きました。【伊藤亜記】 お父様は肺がん末期のご状態で、訪問診療も開始しておられましたが、状態が日々…

通所介護のニーズは変わった。5類になってもコロナ前には戻れない【小濱道博】

《 小濱介護経営事務所:小濱道博代表 》 新型コロナウイルスの感染症法上の位置付けが5月8日から「5類」となった。対策が大きな節目を迎えた一方で、デイサービスなどの「稼働率が戻らない」という経営相談が増えている。【小濱道博】 ◆ 進む通所介護の二極…

介護現場もビジョンを持って伝えよう でも掲げるだけでは意味がない【山口宰】

《 社会福祉法人光朔会オリンピア・山口宰常務理事 》 新年度がスタートし、ひと月が過ぎました。ユニットリーダーや管理職に就任し、新たな仕事に奮闘している方もおられることでしょう。 チームを率いる存在になったとき、まず大切なのは「ビジョンを描く…

次の介護報酬改定、引き下げも十分あり得る 物価高騰だから報酬増、と楽観できない理由=斉藤正行

《 全国介護事業者連盟・斉藤正行理事長 》 次の介護報酬改定(2024年度)までいよいよ1年を切りました。これから具体的な議論が始まることになりますが、今年の年末ごろに決定される予定の全体の改定率について、どんな要素が影響を及ぼすか論考していきま…

「介護保険は黒字」「財源に余裕がある」は本当? 正しい財政システムの理解を=高野龍昭

《 東洋大学 高野龍昭教授 》 ◆ 全国紙にも踊る言説 介護保険制度は、財源の逼迫を最大の理由として制度の見直しが繰り返されています。【高野龍昭】 しかし一方で、「介護保険の収支は黒字」「財源には余裕がある」という意見も流布されています。更には、…

ケアマネは地域共生社会に欠かせない存在 法定研修の見直しを機に視野を拡げていこう【石山麗子】

《 国際医療福祉大学大学院・石山麗子教授 》 4月17日、厚生労働省は介護支援専門員法定研修カリキュラムの実施要綱とガイドラインを発出しました。【石山麗子】 カリキュラム案・ガイドライン案が発出されたのは去年の4月でしたので、そこからちょうど1年で…

ケアマネこそLIFE活用を推進すべき 次の介護報酬改定での早期対応に期待【田中紘太】

《 株式会社マロー・サウンズ・カンパニー|田中紘太代表 》 昨年12月、今後の介護保険制度の見直しを検討してきた社会保障審議会の部会が「意見書」をとりまとめた。【田中紘太】 ◆ 目立つ「適切なケアマネジメント手法」の記載 介護DX、科学的介護の展開、…

高齢者費用を少子化対策に使うな! 介護負担は子育て世代を苦しめる【結城康博】

《淑徳大学総合福祉学部・結城康博教授》 ◆ 社会保険の原理・原則は無視 現在、岸田政権が掲げる「異次元の少子化対策」の財源について国会を中心に議論が活発化している。政府は6月にも方針を固める予定で、少子化対策の財源論は今まさに佳境に入りつつある…