
介護職員らの給与を来年2月から月額3%(9000円)ほど引き上げるための新たな補助金について、厚生労働省は27日、交付要件や申請手続きなどの案を紹介する通知を全国の自治体へ発出した。【Joint編集部】
今月24日に公表した案を踏襲した内容。今回の通知には、交付要件を更に詳しく伝えるための追加の説明書きも盛り込まれた。
厚労省が新たな解説を加えた交付要件は、「来年2月、3月(今年度中)から実際に賃上げを行っていること」「補助額の3分の2以上はベースアップに使用すること」の2つ。通知の追記部分を分かりやすくまとめた。
【要件】来年2月、3月(今年度中)から実際に賃上げを行っていること
○ 原則として来年2月から賃上げを実施していることを補助金の交付要件とする。
○ 就業規則などの改正が間に合わない場合は、来年3月に、2月分も含めた賃上げを実施することも可能とする。
【要件】補助額の3分の2以上はベースアップに使用すること
○ ベースアップの範囲は基本給、あるいは毎月決まって支払う手当とする。
○ 介護職員とその他の職員のそれぞれについて、賃上げ額の3分の2以上をベースアップに充てる必要がある。
○ 来年2月、3月の賃上げに限り、就業規則の改正などに要する時間も考慮し、一時金のみによる賃上げも認める。
○ この要件に伴い、処遇改善計画書と実績報告書に「月額の賃金改善額の総額」を記載することとする(個々人の賃上げ額の記載までを求めるものではない)。