ケアプラン事例集:【居宅】私はいつまでも友達とここで暮らしたい。-認知症、家族、連携-

アセスメント概要

 

事例タイトル 【居宅】私はいつまでも友達とここで暮らしたい。-認知症、家族、連携-
事例提供理由
(検討したい内容等)
認知症が進みながらも子供たちの世話にはならず、友人との2人暮らしを希望し友人に負担を抱えさせてしまう…
遠方に暮らす家族との連携について考えたい。
標準項目名
  1. 初回受付:6年前 氏名:H様 80代後半 女性
  2. 陶器の製造・販売をするところへ嫁ぎ、1男1女を授かるが離婚し東京へでる。
    小料理屋を始め友人と知り合い以後2人で暮らし始める。
    N市へ30年前に転入する。
    認知症発症し友人を誤認したり、暴言などもあった。
  3. 要介護2 認定期間12ヶ月
  4. 訪問介護の生活支援が中心であったが、薬の管理、買い物、郵便物の管理、支払い等も困難となりつつあった。
    支援回数も徐々に増えた。
    物忘れが進むと入浴も出来なくなりヘルパー誘導にて入浴が出来るようになった。
    保険外にての受診介助も行うこととなる。
    家族は関西と遠方のため主治医とのやり取りはケアマネのほうで行い、報告をしていた。
1.利用者の基本情報
2.生活状況、生活歴
3.被保険者情報
4.現在のサービス
(およびケアの状況)
5.高齢障害者の日常生活自立度 J2 6.認知症高齢者の
日常生活自立度
IIb
7.主訴
本人:
手のしびれを訴えるが処方される薬は自分で管理できず。
友人といつまでもここで2人で暮したい。
1人では淋しすぎる。
家族:
当の2人が納得しないと引き離すのは難しい。
なんとかヘルパーさんに入ってもらいながら見てほしい。
8.認定情報 要介護2
9.アセスメントの理由 80代後半のご本人と、80代中間の友人、2人での共同生活が30年以上続いている。
友人は結婚しておらず、現在は甥が身元保証していおり胸部大動脈瘤を持っている。
治療を勧めているが、遠方に住む家族や、近隣協力者に相談している状況があるため、ご本人が認知症があるため1人にすることが出来ず、治療に踏み込めない部分もあるのが伺える。
10.健康状態 内科的な疾患は、高血圧症、老人性認知症であり、特に制限はない。
気が向くと商店街まで歩き、買い物をする。
ほとんどが1日の流れが不規則で昼ごろまで寝ていたり、夜中に親類に電話をしたり、好きな時間に、食事を取ったりしていた。
11~23項目より
特記すべき項目
1人で外出すると、帰る道がわからず、不安になる事が多い。
テレビなどの通信販売で気に入った物があると、すぐ電話をし依頼する。
届く頃には、誰が頼んだのかしらと知らないふりをする。
当然、振り込みもせずに督促が届くが、毎回「何かしら?」との反応をする。
金銭管理は友人に任せており、自分はカードの使い方も判らず、通帳を見て、理由のわからない引き落としがあると、警察に相談に出向いたり電話したりで、警察からケアマネに連絡が入ることもあった。
近所に親しくしてくれているご夫婦がおり、日常の手伝いをしてくれている。
娘が気にかけてくれているが、ご本人は「娘はうるさいからあまり来ないでほしい」との気持ちがある。
まとめとプランまでのケアマネの動き 長い間2人3脚で楽しく過ごしてきた生活が、ご本人に認知症が少しずつ忍び寄り、楽しいはずの生活に隙間ができてきた。
殆どの決め事の決定権は、ご本人にあり、反対する事でかなりの反発があるためで、大きな疾患を持っている友人には、負担が大きいと思われる。
2人とも物忘れが多くなることで、生活自体に困難な部分が多く見られるようになり、それぞれのご家族に連絡し、意見をもらったり会議を開いたりし、今後の方向性をつけた。
特に、ご本人に対しては、子供さんたちが今後どのような形を考えているのか細かく訊ね、関西の方に帰る方向なのか、友人と近いこの場所で考えるのか、まとめて欲しいとお願いした。
ただ、出来る限りヘルパーや近隣協力者等の力を借りつつ、在宅生活が少しでも長くいとなめるよう、常に情報はそれぞれの方々へ発信し、不安や危険のないよう工夫した。

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