【調査結果】ケアマネ467名の本音:事務作業と情報連携に追われる日々。効率化の先に望むものとは?

事務作業や連絡調整に追われているケアマネジャーのイメージ

日々の業務、お疲れ様です。ケアマネジメントの現場で 「利用者さんのために動きたいのに、書類作成だけで一日が終わってしまう……」 そんな風に、お一人で悩みを抱えてはいませんか?

2026年1月7日、株式会社エス・エム・エスより、ケアマネジャー467名を対象とした実態調査の結果が発表されました。ケアマネドットコム会員の皆様にもご協力いただいた調査です。そこには、皆様が日々直面している「リアルな苦悩」が数字となって表れています。 この記事では、調査で見えてきた「アセスメント」や「情報連携」に潜む負担の実態、そして多忙な中で皆様が大切にされている「やりがい」について、調査結果から一部抜粋してご紹介いたします。

法定業務の最難関、負担が大きい「アセスメント」

アセスメントの面接や入力作業に追われているケアマネジャー

ケアマネジメントのプロセスの中で、最も負担が大きいと回答されたのが「アセスメント(課題分析)(25.7%)」でした。

業務負担のグラフの画像
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アセスメントは、利用者や家族から個別性の高い情報を収集するため、配慮が必要で時間もかかります。また 利用者の真の課題を分析し、支援の優先順位を導き出す、極めて高度な思考力も求められる工程です。

質の高いケアの根幹を支える大切な作業だからこそ、皆様は日々、多くのエネルギーを注いでいらっしゃいます。 その真摯な姿勢が、結果として大きな負担感につながっている現状がうかがえます。

現場を圧迫する「情報連携」の壁

こうした「考える業務」に時間を割きたい一方で、アナログな連絡手段が効率化を妨げている実情もあります。

  • 連絡手段の主流: 電話(95.3%)、FAX(79.7%)

  • 主な課題: 「担当者不在でリアルタイムに伝わらない(64.5%)」

電話連絡やFAXでの大量送信に追われているケアマネジャー

サービス事業所との情報共有・連携において、課題に感じることは何ですか?
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実際に在宅ケアマネジャーの4割が、1日1時間以上をサービス事業所との連絡調整に費やしているという実態も見えてきました。 電話の掛け直しやFAXの待ち時間が、皆様の貴重な専門的思考の時間を奪っている側面があるようです。

深刻な「シャドウワーク」の実態

業務外で探し物を手伝ったり、金融機関に付き添うなどシャドウワークをしているケアマネジャー

ケアマネジャーの94.8%が、本来の業務外である「シャドウワーク」について、何らかの負担を感じているという結果が出ています。

その内訳を見ると、「介護以外の相談対応」や「行政・金融機関に関する手続き」などが、特に負担の大きい業務として挙げられました。

シャドウワークで、特に負担に感じるものはどれですか?
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これらは、利用者さんの生活を支えたいという思いから、断りきれずに対応している「算定されない業務」です。
利用者さんを想う気持ちや皆様の優しさが現場を支える一方で、それが大きな負荷となっている実態がうかがえます。

ケアマネジャーとしての「誇り」と「喜び」の源泉

ここまでは、調査から見えた現場の「負担」に焦点を当ててきました。 同時に、自由回答から見えてきた、皆様がどのような瞬間に「やりがい」を感じていらっしゃるかもまとめてみました。

  • 利用者様やご家族からの言葉 :「あなたが担当で良かった」という感謝の言葉や、利用者様に笑顔が戻ったとき。

  • 専門職としての確かな手応え :他職種連携がスムーズに機能し、自身の「見立て」がぴたりと合って生活課題の改善に繋がったとき。

  • 紡がれる信頼の絆 :ご自宅での看取りを支え、ご家族の意向に沿えたとき。利用者様が亡くなった後、そのご家族から別のご親族の相談をいただいたとき。

看取りを迎えた家族に感謝されているケアマネジャー

こうしたエピソードの一つひとつに、ケアマネジャーという仕事の深さと、皆様が築いてこられた信頼の積み重ねが映し出されています。

考察:効率化の先にある「希望」とは

今回の調査で、業務が効率化されたら何をしたいかを尋ねたところ、二つの希望がほぼ同率で並びました。 一つは「休憩や残業時間の削減など、自身の労働環境の改善(40.5%)」。 もう一つは「利用者本人や家族との対話の時間を増やす(39.4%)」という、ケアの質向上を願うお声です。

コーヒーブレークに同僚と談笑したり、じっくりと利用者に向き合っているケアマネジャー

時間に余裕が生まれた場合、その時間を最も何に使いたいですか?
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効率化で生み出された「ゆとり」を、アセスメントの深化や、表情の変化に気づける心の余裕に変えていく。 それこそが、一人の専門職として、そして一人の人間として、健やかに誇りを持って働き続けるための道筋ではないかと考えます。

「やりがい」を感じられる心の余白を守るために

一方で、胸に刺さる切実なお声もありました。 「年々増える書類や件数に追われ、最近ではやりがいを感じる余裕がない」というお声です。

責任感が強く、利用者様を想う気持ちが深いからこそ、今の煩雑な業務環境に心をすり減らしていらっしゃるのかもしれません。 やりがいよりも「責任の重さ」を強く感じてしまう現状も、現場の真実ではないでしょうか。

だからこそ、負担になっている記録業務や情報連携の「効率化」を進める必要があると言えます。

それは単に仕事を楽にすることではなく、皆様が本来大切にしたい「利用者様との信頼関係」や「専門職としての喜び」を、再び温め直すための時間を生み出すこと。 書類と向き合う時間を、利用者様の笑顔や自分自身の成長と向き合う時間へと変えていくためです。

今後もケアマネドットコムと「カイポケ」は、ケアマネジャーの皆様のより良い労働環境と質の高いケアのため、役立つ情報発信やサポートに取り組んでまいります。

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